− 10/31(水) − 「6572」・「8155」・「6758」・「6787」 6572 RPA パソコンの定型作業を自動化するソフトウェア型ロボット「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の国内トップ企業。10月15日に今19.2期業績予想の上方修正を発表し、今期の売上高予想は前期比2.2倍の91億円、営業利益予想は同95%増の9.1億円となった。期初予想(売上高72億円、営業利益6.6億円)を大きく上回る見通しであり、営業利益は前期と比較して2倍近くに拡大する見通しである。日本のRPA関連市場は2016年度で140億円弱の規模と見られ、2030年度には6倍以上となる900億円を超すと予想されている。ディープラーニングや人工知能の発達によって、将来的には非定型作業の自動化にも進出が予想されているRPAに強みを持つ同社の成長余地は大きいだろう。株価は年初来安値11000円(7月30日)から上値を切り上げる動きとなり、今後は13週線をサポートとする上昇トレンドが期待される。岩井コスモが目標株価20000円を付与したことも心強い。なお、11月30日現在の株主を対象に1:5の株式分割を実施する。 8155 三益半導体 信越化学工業系でシリコンウェハー加工が主力。株価は年初来高値2322円(1月31日)から大幅調整となった。ただし、2012年安値533円を起点とする長期上昇トレンドは崩してはおらず、押し目買いのタイミングを探りたい。足元の1500円処はリーマン・ショック後の下値保ち合い上限レンジであり、一目均衡表でいうところの「S構成点」でもある。半導体関連株は軒並み調整局面にあるものの、同社は装置系ではなく、基本的に好調が続いているとみてよさそうだ。いちよしでは「微細化、増産対応などによる減価償却負担増は顕著だが、量的拡大と取引条件の良化により増益基調の維持は可能」と判断し、目標株価3000円を再確認している。また、「短期的に需給が緩和される状況が発生した場合でも、顧客は中期ベースでの調達確保を優先するとみており、単価下落には繋がり難い」との見解を示している。半導体関連には当面は向かい風のニュースフローが続く可能性は残るが、PER10倍程度、PBR0.8倍程度のバリュエーションは、相当の悪材料まで織り込まれた感があろう。 6758 ソニー 9月7日に発売したPS4向け自社タイトル「スパイダーマン」が大ヒットし、国内モバイルゲーム市場では、子会社のアニプレックスが手掛ける「Fate/GrandOrder」が好調。東海東京では、年末商戦でのゲーム機器・ソフト販売の期待と、中期的なeスポーツ普及への期待などから、ゲーム関連株に注目し、任天堂とともに同社株を筆頭候補に掲げている。同社の売上高(18.3期)は22%がゲーム関連で占めている。東海東京では、19.3期の同事業の営業利益は前期比9%増の8000億円と会社計画(同9%減の6700億円)比上ブレ、続く20.3期も同8%増と見込んでいる。業績好調の見通しから株価の上昇トレンドも続くとみており、8500円を目指す展開を予想している。また、先週は野村も目標株価を8000円(従来は7800円)へ引き上げた。業績はゲームを中心に想定以上に好調とみるほか、ビジネスモデルの変化にも注目しているようだ。株価は上昇トレンドを維持したままサポートの26週線に接近した点も注目したい。 6787 メイコー プリント配線板製造で国内トップ級。いちよしでは「世界に伍していける数少ないメーカー」とも評価しており、目標株価5000円を付与している。プリント配線板メーカーにとって、今後の成長が最も期待できる分野として車載用基板がある。電装化や電動化に伴う需要拡大は今後一段と加速するとみられ、熱や振動などに対する信頼性が高い日本メーカーの活躍余地は大きいだろう。今後は先進運転支援システムや環境対応車の普及拡大により、車載用基板市場から求められる技術レベルもさらに高まるとみられ、同社の存在感が一段と高まることが予想される。すでに成熟化しているスマホ向けにおいても、同社の基板売上高が伸び続けている点もその証左となろう。前18.3期に過去最高営業利益を10年ぶりに更新した同社だが、今後も業績拡大局面が続くと見込まれるなか、予想PERは割安感が強い。ROE20%台と収益力も高く、リーマンショック前には株価が1万円大台を突破していた記憶が呼び覚まされよう。 |