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− 10/9(火) −
日経平均は52週移動平均線まで調整か
中期は上昇トレンドの形が続くものの、短期トレンドは下降転換
日経平均は10月2日に24448円の高値を付けてから、4営業日後の本日10月9日前場には23500円を割り込むところまで急落してきました。約1000円幅、4%という急落です。
日経平均の主な移動平均線は、本日10月9日10時時点で高い順番に並べると、
5日移動平均線(23927円)
25日移動平均線(23344円)
13週移動平均線(22972円)
26週移動平均線(22723円)
52週移動平均線(22521円)
となっています。
基本的にはきれいな上昇トレンドの形が続いています。
ただし、ここ4日間の急落で5日移動平均線を大きく割り込み、5日移動平均線自体が下向きに転じてしまいました。短期的なトレンドは下降転換したと判断せざるをえません。
5日移動平均線から見たトレンドが下降転換した場合、下値メドとしては25日平均線が有力な候補になります。しかし、ここ1年ほどの日経平均の値動きを見ていると、25日移動平均線は反転ポイントとしてはあまり機能せずに通過してしまうケースが目立ちます。
ここ数ヵ月、日経平均のトレンドラインとして特に意識されていて機能していると思われるのは52週移動平均線です。52週移動平均線は現在22521円ですが、週に70円程度のペースで上昇しており、来週、再来週、2週後は22590円、22650円、22700円程度になる見通しです。
ということで、移動平均線から見る限り、
「中期的な上昇トレンドは続いているものの、目先的には22700円程度まで下落する可能性がある」
という判断になるのではないか、と思われます。
となると、23500円からあと800円近い下落余地が残されていることになります。
米国株は大天井を打った可能性も
テクニカル的に注目するべき動きがアメリカ株で起きています。
ベンチマークとなる株価指数として最も用いられているS&P500が、今年4月からずっと機能していた下値サポート線を大きく割り込んできたことです。
S&P500は、上昇しながら値動きを狭めるエッジ形を形成してきました。これは、株価指数が天井をつけるサインであり、その下値サポート線を割り込んできたということは、エッジ形が完成して下降トレンドがスタートした重要なサインといえます。
景気指標も企業業績も絶好調な米国株が下降転換するというのは違和感を覚えるかもしれませんが、テクニカル的に見るとそう判断せざるを得ないような形がかなりハッキリ出てきたと思われます。この点は要注意だと思われます。
経済指標は低調
経済指標については、「米国は好調、それ以外は低調」という状況が続いています。
日本も8月には少し持ち直しましたが、9月の日銀短観を見る限り下降トレンドが続いているように思われます。
9月の日銀短観の中で、景気の先行指標性の高い大企業製造業業況判断DIは、
大企業製造業業況判断DI 25→24→21→19
というように、昨年12月をピークに3期連続で低下が続いています。
その他の経済指標も昨年末くらいをピークとして低下傾向が続いています。
世界景気についても、グローバルな製造業PMIは低下傾向を続けて16年秋以来の低水準にまで来ています。
11月6日の米国中間選挙以降は、過去のアノマリーから見て株価が上昇する可能性が高いだろうと言われています。
確かにそうなのかもしれませんが、世界経済は何年にもわたる財政政策や金融緩和によって需要を先食いしてきてしまった可能性があります。その反動が出始めている可能性があり、米国中間選挙後の反発も小さいもので終わる可能性もあるのではないかと思われます。
以上のことを総合的に考えると、私としての現時点での予想としては、
「日経平均は11月初旬までは22700円程度を目指して調整が続き、11月6日以降は反転に転じるが高値は超えられない」
という風に考えられるかなと思っています。
先週まで、個人的な運用に関しては慎重スタンスながらも個別株を少しずつ買い増ししていると申し上げました。しかし、あまり良い判断ではなかったかもしれません。
現在は買いポジションもわずかにとどめ、様子を見ている状態です。できれば、下値を見きわめ、リバウンドする値動きを取れればと考えています。
<注意>
原稿は、運用で勝つための戦略を探るアイデアを模索している過程を記したものです。記載される 米国株動向、世界経済動向予想、さらに日経平均予想についてもテクニカルが主体であり、あくまでも予想であります。相場は急激に想定外に変化する場合もあります。読者の皆さんが投資される際には、これをあくまでも参考として、最終的にはご自身で吟味して投資していただくようにお願いします。
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