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− 10/18(木) −
【今朝の投資環境】
前日の日経平均は大幅続伸で終わっている。決算発表を好感してダウが大幅高となったことを受けて日経平均も続伸で終了している。これで16日と17日の2営業日で日経平均の上げ幅は約570円に及んでおり、ダウと同様に日経平均も“底入れ感”を漂わせているわけだが、17日の米市場ではダウは上げ一服となっている。本日は前日夕に発表した四半期決算で売上高が市場予想に届かなかったIBMや、アナリストが投資判断を引き下げたホームセンターのホーム・デポが大幅安となり、2銘柄でダウ平均を130ドルあまり押し下げたこと、また、午後2時に公表された9月のFOMC議事要旨で複数の委員が政策金利を中立金利を上回る水準に上げることに前向きだったことが分かり、株式市場では「利上げ観測が強まった」と受け止められたことも相場の重荷となった。では、ここからは一転してダウは下落基調が続くのかと考えた場合、それは少し違いそうだ。本日のダウの下げの主因となったIBMとホーム・デポだが、市場全体の心理に悪影響を及ぼしたり、他の銘柄にも売りが波及するようなことでもないだけにダウが下げ続けることにはならないと考えられるからだ(FRBによる利上げ観測も“既定路線”であり、サプライズは特にない)。従ってダウは間もなく反発に転じるであろうし、一方の日本株もFRBによる「利上げ観測」で円相場に改めて先安感が感じられることもあり、日経平均もジワリと戻りを試す展開が続くと予想する。
【上方修正】
◆3906ALBERT
ビッグデータ分析のALBERTは17日、2018年12月期の単独最終損益が1億3000万円の黒字(前期は1億7200万円の赤字)になりそうだと発表した。従来予想から黒字幅が6300万円拡大する。分析に時間がかかる大型案件が増え、データサイエンティストの稼働率が高まった。売上高は前期比78%増の15億円を見込む。従来予想から2億円引き上げた。今年5月にトヨタ自動車と、10月に東京海上日動火災保険と資本・業務提携をし、開発案件の受託が増える。
◆6467ニチダイ
2019年3月 期第2四半期(累計)の業績予想については、ネットシェイプ事業の金型部門の主要ユーザーが堅調に推移していることに加え、精密鍛造品部門におけるカーエアコン用スクロール鍛造品の売上高が計画を上回る水準で推移していることから、修正する。第2四半期(累計)の業績予想の修正を反映し、通期の業績予想も修正している。
◆6365電業社
売上高の増加は、下期に売上を見込んでいた物件が、前倒しで完了したことによるもの。営業損失の減少は、高収益売上物件があったこと、出荷費用・販売手数料などの販売に係る経費が減少したことによるもの。経常損失の減少は、営業損失の減少に加えて固定資産の処分費用が見込みに比べ減少したことによるもの。親会社株主に帰属する四半期純損失 の減少は、経常損失の減少によるもの。
【“工場の見える化”を支援するソフトウエアの提供などを材料視】
◆6440JUKI
工業用ミシンでは世界シェアトップのJUKI。先の第1四半期決算でも主力の工業用ミシンが中国で好調だったほかノンアパレル向けミシンも引き合いが強かったほか、工場向けの省人化機器が人手不足に苦しむ企業からの受注が増えたことなどで売上高は2桁増収を達成(利益面に関しては前連結会計年度末と比べて円高ドル安で推移したことで債権の評価替による為替差損が生じたことから経常減益、最終減益となった。通期に関しては0.3%増収、営業32.6%減が見込まれている)。ここで注目されていることとしては同社では先頃(15日)、自社製品の顧客向けに日立が手掛けるあらゆるモノがネットにつながる「IoT」の基盤「ルマーダ」を活用したサービスを始めると発表したことが材料視されているようだ。11月からJUKIが販売する電子基板製造装置のユーザー向けに工場の見える化を支援するソフトウエアを提供する(作業の進捗や設備の稼働状態をリアルタイムで把握し、生産管理の効率化を図る。画像解析を用いた不具合の分析などもできる。実証実験では単位時間あたりの生産枚数が30%増えたという)。
【自動車関連や電子部品関連の需要が堅調で通期は売上高・各利益が過去最高を更新】
◆6292カワタ
プラスチック成型機向け周辺機器大手のカワタ。大幅な増収増益で売上高・営業利益が揃って過去最高を更新した2018年3月期に続き、2019年3月期は売上高・営業利益・経常利益・最終利益が揃って過去最高を更新すると観測されており、株価にも上値の余地はまだまだあると予想する。前期に続き、今期も好調であることを裏づけるように同社では先頃、上半期(10月31日に発表予定)の見通し、及び2019年3月期通期の見通しをそれぞれ増額修正しえいた。日本、東アジア、東南アジアの各セグメントにおいて、自動車関連や電子部品関連の需要が堅調であったことなどを理由に上半期決算を増額修正し、通期に関しても売上高が若干、従来の見通しを上回り、損益面についても売上高増加に伴う売上総利益の増加と売上総利益率の改善等により、従来の見通しを上回ることとなったと伝えられている。株価指標面からも特段の割高感が感じられないことも好条件と言えそうだ。
【高い進捗率だった1Q、10月26日に発表の2Qにも期待が寄せられている】
◆3658イーブック
電子書籍配信のイーブック。大株主で2016年6月に資本業務提携したヤフーとの事業連携を積極的に推進している。2017年4月に開始したヤフーの運営する電子書店「Yahoo!ブックストア」の運営業務受託が順調に進展すると共に、2018年3月には電子書籍事業において新たな業務提携契約を締結、2018年7月にはヤフーと共同で運営する新たなコミックアプリをリリースしている。先の第1四半期決算でも紙書籍のネット販売事業で、オンライン書店(紙書籍・DVDを販売)が「Yahoo!ショッピング(本、雑誌、コミック部門)」にて2018年5月度の月間ベストストアを獲得するなどヤフーグループの諸サービスとの連携を積極的に推進した結果、売上高は11億900万円となった。また、電子書籍事業においては各ジャンルの提供冊数が増加し、2018年6月末時点で711,020冊(内訳:男性マンガ117,080冊、女性マンガ150,310冊、総合図書387,220冊、その他56,410冊)となった。売上高は15億9672万4000円となった。2017年5月より開始した「Yahoo!ブックストア」の店舗運営業務の受託拡大や会員基盤を多く有するパートナーへの電子書籍の提供やキャンペーンを積極的に展開した結果、売上高は5億7100万円となった。同社は来週10月26日に第2四半期決算の発表を予定しているが、すでに第1四半期決算の営業利益の通期計画に対する進捗率は70%、純利益は82.77%に達しており、第2四半期および通期見通しとそれぞれ上ブレする可能性が高いと考えられる。
【目標株価の引き上げ】
◆ 9983ファーストリテイ ドイツ 57,000円→65,000円
◆ 7198アルヒ UBS 新規にBUY 2800円目標
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