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− 10/26(金) −
【今朝の投資環境】
前日はダウ・ナスダックの大幅安の影響で日経平均は800円超の値下がりで7カ月ぶりの安値水準となり、メディアでも話題にされるような株安が起きたわけだが、一転して本日はダウ・ナスダックが切り返し(前日は中国株もプラス圏で終わっていたこともあり)、大きく下落する場面があった今週の東京市場だが(日経平均は23日に604円安、25日に822円安)、月内最終日となる本日はやや安心感を取り戻して終わることになりそうだ。米中貿易摩擦の影響で投資家心理は悪化したが米企業業績はそれほど悪化していることではないようで本日の米市場ではマイクロソフトやクレジットカードのビザが好決算を発表して上昇し、そのほか、電気自動車のテスラ、短文投稿サイトのツイッターや通信・メディアのコムキャストなど市場予想を上回る主要企業の決算発表が相次ぎ、投資家心理が上向いている。米中貿易摩擦の影響が生じていることは事実であり、実際にキャタピラーやボーイング、3Mといった主要の中国関連株の業績には不透明感が生じている。とはいえ、その3企業だけが上場企業ではないし、そもそも米国(及び日本)はGDPに対する貿易依存度は10%台に過ぎず、他国との間の貿易摩擦や多少の為替の変動があったところで内需が過度に悪化したり減速することは現実にはあり得ない。つまり、ここまでの米中貿易摩擦に端を発した米国株の下落や日本株の下落は株式市場特有の“過剰反応”であり、ここからの11月相場、及び12月相場は良好な経済や企業業績を背景とした堅調なクリスマス商戦や年末商戦を意識した明るい相場展開になっていくというシナリオも想定しておくべきだろう。米国株以上に“過剰反応”が生じているのは日本株であり、今や225のPERは12.37倍と2013年以降では『ほぼドン底』まで低下しているという。株価指標面では割安状態、テクニカル面でも『陰の極』に達しており、“過剰反応”の巻き戻し・修正を狙った買いで急反発する銘柄が本日は相次ぐことになりそうだ(ストップ高銘柄が続出!?)。
【上方修正】
◆3779J・エスコムHD
第2四半期においては、通信販売事業での営業員の増員による新規顧客の開拓を予定していたが、増員が計画通り進まないことが主な要因となり売上高が予想よりも減少する反面、人件費、教育研修費及び営業関連経費が減少したことから利益が増加している。通期においては、通信販売事業での営業員の増員が見込め始めたものの、出版関連事業で見込んでいた不定期販売の雑誌『Soup.』の販売頻度の縮小により売上高が減少する反面、広告宣伝費等のコスト見直しにより利益が増加する予定である。第2四半期及び通期連結業績予想において売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期(四半期)純利益に関する予想を修正している。
◆3182オイラ大地
宅配事業(Oisix)においては、安心・安全な献立が20分で完成するプレミアム時短サービス「KitOisix」の好評などにより、2018年9月末現在の定期購入会員数は2019年3月期末目標の186,000人を上回る189,352人まで増加した。2018年2月28日付で子会社化したらでぃっしゅぼーや株式会社について、2018年10月1日付での吸収合併を見据えて2月期から3月期へ決算期を変更したことにより、2018年3月度の業績が加算され7か月間の損益を取り込む変則決算となった。期初段階では控えめに見込んでいた売上高は前回発表予想を上回る見通しとした。利益面においては、売上高の上振れによる限界利益額の増加に加え、期初段階では控えめに見込んでいたらでぃっしゅぼーや株式会社の収益改善および繰越欠損金による法人税費用の軽減効果を改めて見直し、前回発表予想を大きく上回る見通しとした。
◆3107ダイワボウHD
業績予想については、ITインフラ流通事業において、好業績を背景とした企業の意欲的なIT投資が堅調に推移したうえ、2020年1月に控えたWindows7サポート終了に伴う更新需要も始まっており、本体に加え周辺機器・ソフトウェアを含めた複合提案により受注および売上ともに大幅に増加した。売上高は前回予想を大幅に上回るとともに、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益のそれぞれについて2018年5月11日に発表した業績予想を上方修正するものである。
◆6046リンクバル
業績予想の上方修正の理由としては、街コンジャパンにおけるプラットフォーム強化の一環として、イベントカテゴリーの拡大及びイベント掲載数の増加を推し進め、他社が主催するイベントの掲載を継続的に強化した結果、街コンジャパンの集客力を向上させることができた。システム化投資の結果、管理コストを削減することができた。営業利益、経常利益及び純利益については、当初予想を上回る見込みとなった。
◆2127M&A
当第2四半期連結累計期間(半期)の経営成績は、四半期単位での過去最高益を大幅に更新する業績となったため、当初の当第2四半期連結累計期間(半期)の業績予想を上方修正することとなった。四半期単位での過去最多となる212件(譲渡・譲受は別カウント)のM&A仲介を成約した。当第2四半期連結累計期間(半期)における成約件数は385件となり、前年同期間(半期)の380件から5件増加し、同期間(半期)においても過去最多の案件成約となった。第2四半期連結会計期間において、好調な案件成約状況のもと半期を折り返すことができた。
【業績好調、配当性向の引き上げなどを引き続き材料視】
◆2120LIFULL
不動産情報検索サイト「HOME’S」を運営していることで知られるLIFULL。業績が拡大していることに加え(2018年9月期は純利益が28億円と会社計画に沿った結果となるな ど、売上高・営業利益・経常利益・最終利益が揃って過去最高を増額修正した上で更新した)、ここでは引き続き配当性向を高める施策を発表し、株主還元策を強化したことが材料視されているようだ。先の報道にあったようにLIFULLは財務基盤が安定してきたことを理由に2018年9月期から純利益の25%を配当性向のめどとし、従来よりも5ポイント引き上げる。市場では2019年9月期以降も高い業績変化が続くと観測しており、株価にもまだまだ息の長い値上がりが続く可能性がありそうだ。
【11月9日の第3四半期決算の発表時に通期の見通しが一変する可能性】
◆7716 ナカニシ
歯科用・産業用拘束回転機器メーカーのナカニシ。主力の歯科治療器具が内外の旺盛 な需要に支えられて受注を伸ばしており、前2017年12月期は増収増益で売上高・最終利益が過去最高を更新。今期の見通しについても増収ながらも最終減益が見込まれている。これは為替の動向が不透明なことなどを会社側としては理由としているが、2月に発表されていた2018年12月期通期の為替の想定為替レートは1ドル105円、1ユーロ120円としており、実際に8月に発表された上半期決算では想定より円安・ユーロ高に振れていたことなどで大幅な増益につながっている。売上についても主力の歯科治療器具の国内販売が大幅に増え、脳外科や整形外科向けの手術用ドリルも伸びたことなどで上半期は15%の増収となり、通期計画に対する利益の進捗率は60%前後に達している。為替の推移、販売が好調なことから11 月9日の第3四半期決算の発表時には「通期は減益予想」が「通期は増益予想へ」と見直される可能性があると予想される。
【第1四半期が高い業績変化、11月13日に発表の上半期決算にも期待】
◆6556ウェルビー
就労移行支援、児童発達支援など障害者向けの支援事業を展開しているウェルビー。引き続き旺盛な需要に支えられて業績が拡大しており、株価にも活躍の余地は十分にあると考えられる。先に報じられていた第1四半期も4割増収、42%の営業増益などと高い業績変化となっていた。主力の就労移行支援事業においては、新しいサービスである「就労定着支援事業所」を順次開所する一方で就労移行支援事業所「ウェルビー」においては、新規拠点の設立を継続 するとともに既存拠点の稼働率の向上に注力。新たに就労移行支援事業所(ウェルビー)を4センター、就労定着支援事業所を2センター、児童発達支援事業所(ハビー)を4教室開設した結果、拠点数は、就労移行支援事業では69拠点(ウェルビーが62拠点、就労定着支援事業所が2拠点、ウェルビーチャレンジが1拠点、相談支援事業所 が2拠点、埼玉県委託事業所ジョブセンターが2拠点)、療育事業では23拠点(ハビーが20拠点、ハビープラスが3拠点)となり、順調に業績を拡大させている。第1四半期が好調、11月13日に発表される予定の上半期決算にも期待が寄せられているようで、現在、株価にも動意の気配が漂っている。
【目標株価の引き上げ】
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8282ケーズHD |
JPモルガン |
1500円→1700円 |
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8951日本ビルF |
みずほ |
64.0万円→68.0万円 |
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5703日軽金HD |
みずほ |
新規に250円目標 |
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4612日ペイントHD |
大和 |
新規に3800円目標 |
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