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− 11/2(金) −
【今朝の投資環境】
前日は電話料金を値下げすると発表した携帯電話各社の下落の影響で日経平均が反落した日本株だが(前日までに日経平均が続伸で770円ほどの値上がりを演じていたこともあって携帯各社の値下がりが利益確定売りを呼び込むこととなった)、しかし、本日は落ち着きを取り戻すことになりそうだ。一つの大きな要因は携帯各社の値下がりによる投資家心理に与える影響は一過性で限定的なものと考えられること(使用料を値下げしたところで利用者が携帯電話を手放したわけではなく、携帯各社は今後も安定的な料金収入が見込めるため)、及び世界中が懸念していた米中貿易摩擦の激化への懸念が一段と後退したためだ。報道されているようにトランプ大統領が自身のツイッターに中国の習近平国家主席と貿易に重点を置いた話し合いを長い時間をかけて行ったと投稿。一方の中国側は「米中両首脳が11月末にアルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会談に合わせて会談し、貿易摩擦の打開に向けて協議を深めることで一致した」と伝えており、市場にはより安心感が戻っている。ここでまず考えられることは、少なくとも11月下旬(G20)までは米中貿易摩擦の激化への懸念が強く意識されることはないということであり、キャタピラーやボーイングなどの中国関連株は買われないまでも売り込まれる力が弱まることが予想されるため、主要企業の好決算や米景気への期待などに支えられ、「米株は当面、値上がりしやすい状態にある」といった見方が広がる可能性がある。いや、すでに1日の米市場ではそのような見方(ダウ・ナスダックは当面値上がりが続く)に“確信”を抱いた市場参加者が多数派を占めたのかもしれない。だとしたら日本株も同様に値上がりしやすい状態にあり(携帯各社も間もなく下げ止まるはずであり)、まだ月初ではあるが「月末に向けて次第高」をイメージした向きによる買いによってシッカリした地合いが続くと考えられる。決算発表も来週一週間がピークであり(14日まで続く)、好決算銘柄に対する反応も良好な状態が続きそうだ。前日の重苦しいムードから一転、本日は反発の日となりそうだ。
【上方修正】
◆6409キトー
2019年3月期第2四半期累計期間は、全般的な好調を維持する日本、米国市場が業績を牽引し、中国市場においてもEV等を中心とした成長産業が活況で業績に大きく貢献した。売上高は、当初の予想を超過する見通しとなり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益についてはそれぞれ増益となる見込である。通期の業績については、米中貿易摩擦による先行きの不透明感は残るものの、第3四半期以降も日本、米国を中心に需要は底堅く推移するものと見込むことから、通期連結業績予想を第2四半期累計期間と同様に修正 する。売上高、各段階利益共、過去最高となる見込である。
◆6771池上通
売上高においては、国内の放送市場におけるデジタルハイビジョン設備の更新需要が、引続き順調に推移したことを受けて、放送システム事業の売上増加の影響により、連結、個別ともに当初の予想を上回る見込みである。損益面については、売上高の増加、生産効率の改善、海外事業の採算性向上、および第3四半期以降に予定していた高利益率案件の売上が前倒しとなったことに加え、販売費および一般管理費の抑制等により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は、連結、個別ともに当初の予想から大幅に改善する見込みである。
◆9857英和
石油化学、機械製造業、電力会社等で 、生産性向上や省力化、安心・安全につながる設備更新投資が堅調に推移した他、官公庁向け産業車両、舶用機器製造業界向け法規制に伴う機器の需要が増加し、当初第3四半期以降に想定していた工業用計測制御機器と産業機械の販売が前倒しで推移した。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益が前回予想を上回る見込みである。
◆4120スガイ化
売上高は、国内向け農薬中間物及び医薬中間物が増加したため、前回予想を上回る見込みとなった。利益面では、増収等の影響により、営業利益、経常利益及び四半期純利益ともに前回予想を上回る見込みとなった。
◆3347トラスト
第2四半期連結累計期間の中古車輸出事業においては、当初予想通りの業 績で推移した。レンタカー事業において、新規出店による売上の増加により利益が予想を上回った。
◆4837シダックス
売上高については、トータルアウトソーシング事業において、現在力を入れている学童保育・児童館受託業務が順調で、当該事業以外にも全国の自治体から大規模なものを含めて多くの案件を受託し、業務が堅調に推移した結果、当初予想を上回る事となった。親会社株主に帰属する四半期純利益については、9月に発生した北海道胆振東部地震等による災害損失2000万円が発生したものの、当初予想通りとなった。
【好調だった前期に続き、今期も高い業績変化で最高益更新を見込む】
◆3388明治電機工業
FAエンジニアリングに強みを持つ制御・計測機器の技術商社である明治電機工業。売上高・営業利益・経常利益・最終利益が揃って過去最高を更新した2018年3月期に続き、今期も見通しが良好ということもあり、株価にはまだまだ上値の余地があると予想する。その今期の見通しについて、同社では先の上半期決算の発表時に増額修正を発表している。上半期決算では同社の主要ユーザーであるトヨタ自動車などの自動車、及び電気・電子・半導体、工作機械関連業界向けに産業機器、制御機器、実装機器などの販売が堅調に推移し、売上高が前回発表予想よりも15.2%増加して着地している。利益面についても増収効果で大幅な増加となった。そのため、通期の売上高、及び各利益がそれぞれ従来の予想を上回る見込みとなったため、それぞれ増額修正をしている。業績が好調、配当利回りも高く、また、PERは9倍以下と割安感も強いだけに、株価は意外高が続く可能性がある。
【前期が上ブレして着地し、11月6日発表の第1四半期の伸びに期待高まる】
◆7826フルヤ金属
白金中心に貴金属の製造・加工・回収を手掛けているフルヤ金属。8月に発表された前2018年6月期決算が期初の予想を上回って着地したこともあり、ここで11月6日に発表される予定の第1四半期(及び今通期の見通し)に市場は期待を寄せているで、株価は目先底堅い動きが続くのではないかと予想される。すでに報じられていることだが同社の2018年6月期の連結決算では純利益が23億円となり、それまでの予想の19億円を上回った。有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)向けの貴金属化合物の受注好調や貴金属価格の上昇が貢献しした模様で、続く2019年6月期も引き続き有機EL向け貴金属化合物の受注の伸びが見込まれることやスマホのタッチパネル配線などに使用する金属部品などの需要が拡大することで、8%増収、純利益は7%増益を見込んでいる。市場では2020年6月期以降も高い伸びが続くと観測しており、買い安心感が感じられる
【上半期の進捗率が順調、最高益更新を通期の見通しを改めて評価】
◆4783日本コンピュータ・ダイナミクス
保守サービスや駐輪場システムを手掛けているシステム開発の日本コンピュータ・ダイナミクス。先に発表された上半期決算の進捗率が順調で、最高益を更新する通期の見通しを改めて評価する機運となっており、株価にも先高感が感じられる状態にある。上半期は収益構成で35%を占めるシステム開発事業、及び同28%を占めるサポート&サービス事業が牽引している。システム開発事業では順調に案件獲得が進み、前年同期と比較して増収とすることができた。地道なプロジェクト進捗管理活動の定着や採算管理の強化等が利益率向上に寄与したことにより、前年同期と比較して増益となった。売上高30億1100万円(前年同期比13.4%増)、営業利益3億8300万円(前年同期比 66.3%増)と貢献した。一方のサポート&サービス事業においては、効率的な要員配置や業務運営により、新規顧客の獲得などが功を奏し、前年同期と比較して大幅な増益となった。売上高23億900万円(前年同期比5.5%増)、営業利益2億2000万円(前年同期比131.0%増)となり、こちらも増収増益に寄与している。今2019年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.7%増の170億円、営業利益が同21.2 %増の9億5000万円と、売上高、利益面それぞれ過去最高を更新する見通しだが、その割には株価には出遅れ感が感じられることを改めて市場でも意識されそうだ(上半期の通期計画に対する進捗率は営業利益が58.31%、純利益が61.40%に達している)。
【目標株価の引き上げ】
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3226アコモF |
みずほ |
53.5万円→57.5万円 |
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8136サンリオ |
大和 |
2050円→2200円 |
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3269ADR |
みずほ |
31.5万円→32.5万円 |
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4689ヤフー |
大和 |
450円→460円 |
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9062日通 |
ゴールドマン |
7500円→7600円 |
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