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− 11/6(火) −
【今朝の投資環境】
米中の貿易交渉を巡った先行き不透明感が引き続き意識され、米日株ともに重苦しい動きが続くことになりそうだ。つい先週までは「トランプ米大統領が中国との貿易交渉の合意に向けた草案を作成するよう指示した」とザラ場中に伝わったことで2日の日経平均は前日比556円高というやや強烈な値上がりを演じていたわけだが、昨日は一転して344円安となったように2日の値上がりは“糠喜び”となった。報道されているように先週末のトランプ大統領による「草案を作成するよう指示した」という報道をNEC(米国家経済会議)のクドロー長官がキッパリと否定したことで先走って買われていた日本株が下落。日本株の“往って来い”を尻目に週明け5日の米市場ではダウはプラスに転じたわけだが(ダウは190ドル高で終了)、そうかといって米中交渉の期待が剥落していることには変わりなく、目先、ダウも重苦しい動きが続く可能性がありそうだ。しかし、日本株もダウやナスダックの動きに付き合って軟調な動きが続くとは思えないし、むしろ、そうならない可能性が高いと考えられる。なぜなら肝心の企業業績が特に悪いわけではないし、日本株の割安感も依然として“健在”だからだ。指数影響度が高いファーストリテイリングの下落が話題になっていたが、その原因となった10月の減収に関しても気温が高かったことによって秋冬物衣料の滑り出しが鈍かったためであって(衣替えが進まなかった)、一過性のことであり、少なくとも解決が困難なトラブルが生じたわけでもないし、米中貿易摩擦の影響で年初の4400円台の株価水準から10月には2600円台まで下落したコマツも北米やアジアにおける建機販売が好調で2019年3月期通期は最高益更新が計画されているし(コマツの売上高全体に占める中国の比率は18%台)、明らかに日本株に対して市場は解釈を間違っている様子が伺えるからだ。米中貿易交渉の行方、目先は米中間選挙の結果、8日のFOMC後の声明など見極めたいものが目につくこともあって本日の日経平均も朝のうちは動意薄の展開が予想される。それでも@好調な企業業績への市場の誤謬を正す動き、あるいは、A割安に放置されている日本株の修正高を狙った買い、B良好な米経済や米雇用を背景としたドル円の先高感、などが意識された底堅い地合いが売り一巡後には予想される。
【上方修正】
◆6839船井電機
2019年3月期第2四半期連結累計期間(2018年4月1日〜2018年9月30日)において、前連結会計年度末から進行した円安による為替差益12億4700万円を営業外収益として計上した。2019年3月期第2四半期末時点での為替差益であり、今後の為替相場の状況により変動する。北米販社の合併などを踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、回収可能性が見込まれる部分について繰延税金資産を計上した。2019年3月期第2四半期連結累計期間(2018年4月1日〜2018年9月30日)において法人税等調整額(益)8億9500万円を 計上した。営業利益については、主要製品である液晶テレビの液晶パネルなどの部材価格が下落していること、メキシコ市場やオフィスソリューション事業において不採算製品の販売を見直したこと、製造原価や販売費及び一般管理費の削減効果が一定規模でていることなどもあり、期初の予想を上回る見通しである。
◆2224コモ
売上高については、自動販売機オペレーターや、大手総合スーパー向けPB製品の導入により量販店において堅調に推移したが、コンビニエンスストア向けの一部PB製品が昨年11月に終了した影響を補うまでには至らず、前回予想を下回る見込である。利益面については、売上高が減少した一方で、原材料価格、配送費の値上がり幅は当初見通しを下回って推移したことに加 えて、生産性の向上、経費削減推進の取組み等によって、前回予想を上回る見込である。
◆8152ソマール
原材料価格の上昇が続く厳しい状況下で、スマートフォン関係業界向け 主要製商品の販売は当初予想した通りの落ち込みとなったが、光学機器向け新規顧客への新たなコーティング製品の販売や自動車部品業界向け高機能樹脂製品の販売などが当初の予想以上に堅調な推移となり、海外タイ子会社において主要顧客への関連製商品の拡販が想定以上に進展したこと、更には、円安基調下で一定の為替差益も 見込めることから、連結の売上高並びに営業利益等の各段階の利益を押し上げ、前回の業績予想を上回る見通しとなった。2019年3月期通期の連結業績予想については、米中貿易摩擦の激化などで不確実性を増す世界経済の中にあって、グループを取り巻く経営環境は一段と不透明さを増し、業績見通しも極めて難しい状況ではあるが、当第2四半期(累計)の連結業績予想の修正を踏まえ、通期の連結業績予想については修正を行いました。
◆6440JUKI
通期予想について修正する。売上高につきましては縫製機器ではミドルマーケットを中心としたアジア市場での販売増や産業装置における中国での旺盛な設備投資需要などに支えられて当初予想を上回る見込みであります。利益面につきまして上半 期における人民元高の影響などもありましたが増収効果に加え、ドル円については当初の想定レートを上回る水準で推移することかなどから各利益が前回予想を上回る見込みとなりました。
◆2763エフティG
売上高については、法人事業においてUTMをはじめとするネットワークセキュリティ装置・空調機器の販売が好調であったこと、コンシューマ事業において蓄電池の販売が好調であったことから業績予想を修正している。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益については、売上高の増加に加えて全社的なコスト適正化の取組による生産性の向上効果等により業績予想を修正している。第2四半期累計期間の増収増益を受け、期初の予定よりも更に将来収益の拡大となる小売電力 サービス『エフエネでんき』等ストック系商品の販売に注力することを前提として業績予想を修正している。
◆9405朝日放送
放送事業でのテレビスポット収入が前回の予想を下回る水準で推移したため、売上高については、前回発表予想から下方修正した。営業費用を削減したことなどにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益については、上方修正した。
◆5631日製鋼
2019年3月期第2四半期連結累計期間において発生しました自然災害の影響により、産業機械事業において売上高が減少する見通しとなりました。一方、産業機械事業、素形材・エネルギー事業の両セグメントにおいて固定費・変動費の削減による収益性向上が寄与したことに加え、為替差益 の発生などにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が前回予想を上回る見通しとなりましたので、通期の連結業績予想を修正いたします。
◆6351鶴見製作所
売上高は、国内における災害復旧及び対策向け水中ポンプ等の需要増加、海外において建設市場及び鉱山市場が安定した状況であったことにより順調に推移した。利益面では、売上の増加及び為替差益の増加等により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに前回発表予想を上回る見込みである。
◆9624長大
売上高は、売上計上時期が次期に変更となる案件が生じたことにより前回公表した予想を下回る見通しとなった。営業利益については、売上高が減少したものの、原価低 減および販売管理費の縮減により前回公表した予想を上回る見通しとなった。経常利益および純利益については前回公表した予想を上回る見通しとなった。
◆6240ヤマシンフィルタ
平成31年3月期の建設機械市場の見通しにつきましては、前回通期の業績予想を公表した平成30年5月15日時点と比較し、油圧ショベルをはじめとした建設機械需要は、北米や東南アジア市場を中心に各地で想定を上回る見通しであり、当社の売上高も当初の想定を上回る見通しであります。このような外部環境の変化に加え、当社がグループ一体となり取り組んでいる利益創出体制の確立を企図した全社的プロジェクト『ProjectPAC18』の取り組みにより、前回公表した通期の業績予想を上回る見通しとなったため、平成30年5 月15日に公表した通期の業績予想の修正を行います。
◆6393油研工業
損益面では、生産の効率化、全社的なコスト削減への取り組みによる原価率の低減、固定費の圧縮などを図り、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益ともに前回予想に対して増益となる見込みである。
【カラオケ事業が貢献し、前期は大幅な増益で最高益を更新、今期も見通しは良好】
◆2157コシダカHD
カラオケ事業、女性フィットネス(カーブス)などを主力事業としているコシダカホールディングス。大幅な増収増益で売上高・営業利益・経常利益・最終利益が揃って過去最高を更新した2018年8月期に続き、今期も主力のカラオケ事業、フィットネス事業がそれぞれ伸びを見込んでおり、株価にも上値の余地は残されていると予想する。前期は郊外から首都圏にカラオケ出店の軸足を移したことが奏功したようで、店舗ごとの客数、客単価が増加し、収益が大幅に改善し、カラオケ事業のセグメント利益が53%増と大幅に伸びたことが増益に貢献(前期の純利益は前期比36%増の44億円と大幅な増益だった)。今期もカラオケ事業、フィットネス事業の伸びを見込むがフィットネス事業は男性からの要望が増えてきたことで新たに男性専門店を起ち上げるとしていることも収益拡大につながることとして注目されているようだ。
【最高益だった前期に続き、今期も先の第3四半期まで順調に推移している】
◆4768大塚商会
独立系SI大手の大塚商会。売上高・営業利益・経常利益・最終利益が過去最高を更新した2017年12月期に続き、今期も順調に推移しており、先の第3四半期決算も増収増益を確保している。第3四半期も主力2事業が牽引している。コンサルティングからシステム設計・開発、搬入設置工事、ネットワーク構築まで最適なシステムを提供するシステムインテグレーション事業(収益構成59%を占める)では、複写機の当四半期販売台数を前年同期比増とし、パソコンの販売台数も更新需要を捉え高い伸びとなった。パッケージソフトや受託ソフト等の売上高も順調に伸ばすことができ、売上高は3462億1300万円(前年同期比12.8%増)となった。サプライ供給、ハード&ソフト保守、テレフォンサポート、アウトソーシングサービス等により導入システムや企業活動をトータルにサポートするサービス&サポート事業で(収益構成41%)は、オフィスサプライ通信販売事業「たのめーる」の競争力の強化に努め、サポート事業「たよれーる」と合わせて売上高を 着実に伸ばし、売上高は2199億1200万円(前年同期比5.1%増)となった。202018年12月期の連結業績は、売上高が前期比4.2%増の7200億円、営業利益が同6.6%増の473億円を計画するなど最高益更新を見込んでいる。
【航空会社に対するCO2排出量規制を控え、次世代燃料の開発が急務】
◆2931ユーグレナ
藻類の一種であるミドリムシ(学名ユーグレナ)を中心とした微細藻類に関する研究開発及び生産管理、品質管理、販売等を展開しているユーグレナ。ここではミドリムシからジェット燃料を精製する実証プラントが完成(2日)したことが引き続き材料視されているようで株価には根強い先高感が感じられる状態にある。2021年から航空会社に対する二酸化炭素(CO2)排出量規制を控え、次世代燃料の開発が急務となっており、飛行機向けバイオジェット燃料の開発競争が熱を帯びてきている。同社の新施設はミドリムシから搾った油と廃食油を混ぜ、バイオジェット燃料とバイオディーゼル燃料を作る(2017年9月期の連結売上高138億円の4割に当たる58億円 を投じ、2025年の商業プラント稼働に向け、量産技術やノウハウ研究を進めるという。11月7日に発表される2018年8月期本決算ではさらなる具体的な報道がされることを市場では意識しているようだ。
【目標株価の引き上げ】
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7518ネットワン |
三菱モルガン |
2300円→2700円 |
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6981村田製作所 |
三菱モルガン |
24000円→26000円 |
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6762TDK |
三菱モルガン |
11500円→12000円 |
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5929三和HD |
三菱モルガン |
1500円→1550円 |
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8804東京建物 |
SMBC日興 |
1420円→1450円 |
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4684オービック |
大和 |
新規に11000円目標 |
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