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平成30年08月20日(月)
8月17日現在海外相場 |
NYダウ |
25669ドル |
+110ドル |
ナスダック指数 |
7816P |
+9P |
CME日経先物 |
22260円 |
±0円 |
(尚、CME日経先物の前日比は昨日の大証比) |
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本日のこだわり相場感
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◎米中貿易摩擦の動向
トルコの通貨リラが急落し1日で2割も下げたのが1週間前の8月10日のことでした。この日のNYダウは200ドル程度の下げ、一方で日経平均株価は300円安、翌週明けの13日も日経平均株価は440円安とこの日の安値2万1850円台が直近の安値となった訳です。
NYダウも同じように翌週明け13日には125ドル安となったのですが、下げ基調がそれ程強いと言う事ではなく、むしろ通常の調整局面に過ぎなかったと言うのが市場の一般的な見方です。確かに「トルコショック」と言うワードが米国市場でも意識された事は確かですが、そうかと言って下値を売り仕掛けしようかと言った動きでもなかったようです。
尤も日本株に関してはお盆休み入りとタイミングがあったと言う事情があっただけに、ヘッジファンドの良いターゲットになったとも言えます。ただ、その仕掛けは上手く行ったと言えますし、テクニカル的に日経平均株価は下値目途であった200日や75日線を一気に割り込んでしまい、先週の戻り局面でもこの水準が逆に上値の目途になってしまっています。
と言うことでこの「トルコショック」が完全に払拭されたのかと言えば実はそんな事はない、と言うのが市場の見方です。火種はくすぶっており、為替と株の動きから、経済基盤が脆弱な新興国やトルコ不安の波及が懸念される欧州の一部から、投資家が資金を引き揚げていることがうかがえると日経で解説されています。じわじわとこの「ショック」が効いて来ているのかも知れません。
ただ、トルコショックが前面に出た影響で実際には米国の金融政策が新興国に大きな打撃になっただけで、本当の意味での新興国にとっての「ショック」は米国の利上げと言う金融正常化だとの見方です。08年の金融危機後に日米欧など主要国の中央銀行が積極的にマネーを供給し、外資に頼った脆弱な経済の問題解決を先送りした側面があります。
ただ、足元で米国が利上げに転じ、マネーの逆回転が始まっていたと言う流れの中で、今回のような「トルコショック」が起こり、新興国経済への打撃が表面化したに過ぎないと言うことになります。世界のファンド動向を調査する米EPFRによると、今年春まで資金流入基調だった新興国の債券や株式ファンドは、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを実施した3月以降、資金流入額が減っています。
大きな流れで言えば、これまで金余りで余裕資金をリスクが高い新興国に突っ込んでいたのが、世界マネーの縮小でその流れを逆回転せざるを得ないと言うことになります。マネーの世界ではこの動きを「リスクオフ」と言うことで一括りにしてしまえば、当然、為替市場では安全通貨である「円」が買われることになり、1週間前のトルコショックの局面でも円高に振れたことが、結果的に日本株売りに繋がったと言えます。直ぐに金融不安に繋がるような状況ではないものの、世界マネーの流れについては今後注視する必要はありそうです。
週明けの相場ですが先週末の米国市場では米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が、「中国と米国の通商担当者が、11月の多国間の首脳会議をメドとして貿易摩擦の解消に向けた交渉計画を立てている」と報じ、22日からは米中の次官級の貿易協議を開く見通しとなっていることもあり、米中貿易摩擦への懸念が和らぐとの見方が再度強まったことが好感され、NYダウは100ドル程度上げており、日本株の堅調な始まりとなりそうです。
シカゴCME日経先物自体は先週末の大証比で変わらずですが、で、建機のキャタピラーや航空機のボーイングといった中国事業の比率が高い銘柄が買われています。IT(情報技術)機器のシスコシステムズには好決算を評価した買いが続き、アップルやファイザーなどの上げも目立った。世界1、2位の経済大国による「貿易戦争」が収束に向かうとの期待感を背景にして、NYダウは徐々に下値を切り上げる動きで、買い優勢に転じています。NYダウは結局100ドルを超える上昇となっています。
円相場は1ドル110円台半ばと引き続き円高に引っ張られる動きで、これが日本株の重石になる可能性はありますが、それでも極端な動きでない限りでは下振れの動きは回避されることになりそうです。勿論、再度トルコリラ安が進めば、話は別ですが、今のところのその気配はないようですから、相場はトルコよりも米中貿易摩擦の動向を気にすることになりそうで、その意味では日本株も底固い展開になりそうです。
●3966 ユーザベース
ビジネスデータの「SPEEDA」とSNS型ニュースの「NewsPicks」運営。アジアを強化。8月13日発表18年12月期第2四半期の連結業績は、前年同期比51.4%増収、同32.8%経常減益となった。売上高は堅調に推移し、前年同四半期に比べ収益性は向上している。前年度四半期に比べ、主に「NewsPicks」事業において大型プロモーションを含む積極的なマーケティング投資を行っており、成長性、収益性ともに向上している。また、米国において事業の立上フェーズにあるNewsPicks USA, LLCにおける先行投資による持分法投資損失の影響などにより、経常減益となった。尚、18年12月通期の連結業績では売上高は88.5〜91.5億円(前期比93.8〜100.4%増)、営業利益は4.3〜7.9億(同21.2%減〜44.7%増)、経常利益は0.3〜4億円(同94.2%減〜22.8%減)、純利益は4.5億円の損失から0.9億円の損失(前期は4.38億円の黒字)を見込む。
●6071 IBJ
婚活サイトを核に各種婚活サービスを提供。直営で結婚相談所、成婚カップルの送客事業を強化。18年2月14日に公表した18年12月通期の連結業績を8月16日に修正している。売上高は前回発表比9.0%増の115.7億円(前期比22.3%増)、営業利益は同20.7%減の13.88億円(同7.1%減)、経常利益は同21.0%減の13.82億円(同7.4%減)、純利益は同21.4%減の9.27億円(同10.5%減)としている。平成30年5月22日に発表したDiverse社の買収完了に伴い、平成30年7月から12月までの6か月間のDiverse社の業績を平成30年12月期の業績に取込むこととなり、Diverse社を含む平成30年12月期の連結業績予想へ修正する。連結売上高は、Diverse社の売上高の取り込みにより、増加する見込み。
●6191 エボラブルアジア
航空券の予約サイト『空旅』主力、国内に特化。他社OEMも。ベトナムでITオフショア開発。オンライン旅行代理店として、国内航空券販売を主軸に、引き続き業績を拡大。8月14日発表18年9月期第3四半期の連結業績は、売上高が63.19億円、経常増益は4.59億円の損失となった。オンライン旅行代理店として、国内航空券販売を主軸に、サービスラインの多角化を図り、業容を拡大し、ブランドであるエアトリの認知度向上や顧客獲得に取り組んで参りました。また、オンライン旅行事業におけるノウハウを活かし、訪日旅行客を対象としたサービスを引き続き推進。平成24年より開始したITオフショア開発事業は、ベトナムにおけるラボ型開発を主軸に、多業種にわたり順調に顧客先を獲得し、雇用エンジニア数を増加させ、平成30年6月末現在は914名規模まで成長。 また、上場来本格化した投資事業、成長企業への投資を積極的に進め、平成30年6月現在、投資先を38社まで拡大。
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こだわりレーティング |
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08月17日(金)分
3288 |
オープンハウス |
大和 |
1継続 |
7800円→8100円 |
3296 |
日本リート |
野村 |
Buy継続 |
37.5万円→41.2万円 |
4151 |
協和醗酵キリン |
みずほ |
買い継続 |
2770円→3150円 |
4587 |
ペプチドリーム |
みずほ |
買い継続 |
4680円→4820円 |
4593 |
ヘリオス |
GS |
新規買い |
2000円 |
5393 |
ニチアス |
大和 |
1継続 |
1900円→1950円 |
6758 |
ソニー |
野村 |
Buy継続 |
7200円→7800円 |
6758 |
ソニー |
みずほ |
買い継続 |
7700円→8300円 |
6762 |
TDK |
JPモルガン |
Overweight継続 |
13000円→13600円 |
6841 |
横河電機 |
みずほ |
買い継続 |
2400円→2450円 |
6857 |
アドバンテスト |
みずほ |
中立→買い格上げ |
2650円→2800円 |
8036 |
日立ハイテク |
みずほ |
中立→買い格上げ |
4800円→5200円 |
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